2020年11月度、東京都「城北地区」の中古マンション市場動向をレポートする。東日本不動産流通機構発表の「成約件数」「成約単価」「在庫件数」の推移より、マーケットの動向を分析してみたい。
マーケットはどのように変化しているのだろうか。
成約件数は、前年同月比 +12.0%
下のグラフは、中古マンション成約件数の推移をあらわしたものである。見やすさを考慮し、東京都は折れ線グラフで示している。
11月度のデータは、
・東京都:1,860件(10月:1,897件、9月:1,713件、8月:1,576件、7月:1,682件、6月:1,615件、5月: 882件、4月:812件)
・城北地区:262件(10月:277件、9月:236件、8月:247件、7月:214件、6月:233件、5月: 102件、4月:134件)
となり、2008年以降の11月実績においては、過去最高の件数であった。
これは昨年同月比で、
・東京都:+8.5%(10月:+33.5%、9月:-10.0%、8月:+14.5%、7月:-3.7%、6月:-10.7%、:5月: -37.6%、4月: -55.3%)
・城北地区:+12.0%(10月:+30.7%、9月:-13.9%、8月:+17.1%、7月:-14.7%、6月:-11.4%、5月: -54.1%、4月: -49.6%)
前月(10月)に続き昨年同月を上回った。ちなみに首都圏は +14.0%(10月は、+31.2%)である。
成約単価は、前年同月比 +11.3%
下のグラフは、中古マンション成約単価の推移をあらわしたものである。
11月度のデータは、
・東京都:75.86万円/m2
・城北地区:74.20万円/m2 となり、
これは昨年同月比では、
・東京都:+5.0%
・城北地区:+11.3%
城北地区は、昨年同月比が二ケタ増。東京都全体において、もっとも上昇率が高かった。
在庫件数は、前年同月比 -18.0%
下のグラフは、中古マンション在庫件数の推移をあらわしたものである。見やすさを考慮し、東京都は折れ線グラフで示している。2つのトレンドは、ほぼ同じような動きをしている。
11月度のデータは、
・東京都:21,547件
・城北地区:3,472件 (6か月連続で減少) となり、
これは昨年同月比では、
・東京都:-20.4%
・城北地区:-18.0% (6か月連続マイナス)
城北地区において、昨年同月比が4か月連続(10月:-17.3%、9月:-14.0%、8月:-11.4%)で10%超の減少となった。11月の在庫件数は、2015年10月以降最も低い数値である。コロナウイルスによる影響は、当初懸念されていた在庫数の増加でなく、減少であるようだ。
下のグラフは、上記の城北地区中古マンション成約単価と在庫件数の推移をあらわしたものである。引き続き、在庫件数と成約単価をチェックしていきたい。
次回は、神奈川県 川崎市をレポートする。
参考サイト
東京都 城北地区 中古マンション築年数(2020年2月度)
東京都 城北地区 中古マンション市場動向(2020年3月度)
東京都 城北地区 中古マンション市場動向(2020年4月度)
東京都 城北地区 中古マンション市場動向(2020年5月度)
東京都 城北地区 中古マンション市場動向(2020年6月度)
東京都 城北地区 中古マンション市場動向(2020年7月度)
東京都 城北地区 中古マンション市場動向(2020年8月度)
東京都 城北地区 中古マンション市場動向(2020年9月度)
東京都 城北地区 中古マンション市場動向(2020年10月度)