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参考になる間取り#39「シティタワー高輪」

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「マンションのコンセプト」と住空間の関係性について

2LDK/130.00m2

 相当築年の経った日本建築の温泉宿に予約を取ったとしよう。当日案内された部屋が、もしベッドのある洋室だったら。極端な例えだが、私たちは無意識のうちに共有部と専有部に一貫性を求めていると言いたいのである。
 上図はタワーマンションの角住戸。玄関から対角線上に廊下が貫く。ホールと名付けられていることからも分かるように幅の広い贅沢な空間だ。「何とも大胆でユニークな発想。プライベートとパブリックを左右に振り分け、家事動線にも配慮がなされている」との見方ができる一方で「効率はどうか。水まわりや柱の周辺に使いにくそうなスペースが生まれているではないか」といった声も聞こえてきそうだ。
(略)
 居室の形や柱の位置をあらためてみると形状は整い、空間や開口を極力均等に区切る配慮が施されていることが伺える。シンメトリーなレイアウトは心地良さを得やすいという。専有部はあくまで独立した空間だが、外観や共用部といったコンセプトの具現を意識して設計することも空間のクオリティを引き上げるアイデアのひとつだろう。

江戸を一望「高台の縄手道」

江戸時代、高輪は東海道の事実上の出発地点だったようだ。地名の由来は「高台の縄手道」。尾根に沿って道が走る様は現代にも受け継がれる。当時は高輪から江戸の街が一望できたそう。目の前に海が広がる景色は絶景だったろう。そして今、超高層建築がその見晴らしを甦らせた。

港区高輪。南北線「白金高輪」駅 徒歩6分。西側は国道一号線(通称「第二京浜」)。目黒通りから都心に向かう際も視界に入りやすいポジションだ。高層階は色を違え、「左右対称でツートンカラーのタワー」といえば名は知らずとも認知は高そうだ。地上35階地下2階建て。総戸数365戸。分譲住友不動産。施工清水建設。2004年竣工。

著書「住み替え、リフォームの参考にしたいマンションの間取り(『都心に住む by SUUMO』 連載企画 【間取りに恋して】再編)」より一部転載


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【良い間取りを研究したい方へ】
「都心に住むby suumo」(リクルートホールディングス)
連載『間取りに恋して』(2012年3月~2018年8月)再編集
住み替え、リフォームの参考にしたいマンションの間取り



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