前回まで、首都圏全体、1都3県、さらにエリアを絞って都心3区、城東、城南、城西地区における中古マンションのステータス別(成約・新規登録・在庫)築年数の推移を確認した。今回は、東京都 城北地区の築年数をみてみよう。

上掲のグラフは、東日本不動産流通機構発表「中古マンションレポート」のなかの東京都 城北地区における「成約、新規登録、在庫」の築年数推移である。
2008年1月以降、各折れ線グラフは増減を繰り返しながら右肩上がりを継続しているが、成約と新規登録はその差が拡大しつつあるようだ。 特に2018年以降は東京都に比べ 、「成約」と「新規登録・在庫」の差が拡大している。 12年1ヵ月を経て、それぞれの数値の違いをまとめてみる。
成約築年数は、12年1ヵ月で「約5.0年」加算
城北地区の成約物件の築年数は、2008年1月「16.18年」だったが、2020年2月では「21.21年」になった。12年1か月で、約5.0年加算された。東京都は約4.9年だったので、東京都と加算ペースがほぼ同様である。
新規登録築年数は、12年1か月で「約9.1年」加算
城北地区の新規登録物件の築年数は、2008年1月「17.54年」だったが、2020年2月では「26.64年」になった。12年1か月で、約9.1年加算された。東京都は約8.4年だったので、東京都に比べ加算ペースが急である。
在庫築年数は、12年1か月で「約7.4年」加算
城北地区の在庫物件の築年数は、2008年1月「17.40年」だったが、2020年2月では「24.84年」になった。12年1ヵ月で、約7.4年加算された。東京都は約7.3年だったので、東京都に比べ加算ペースがほぼ同様である。
成約と新規登録の差は、12年1か月で「約4.0年」加算
成約物件と新規登録物件の築年数の差は、2008年1月「約1.4年」だったが、2020年2月では「約5.4年」に拡大した。12年1か月で、約4.0年加算された。城東地区の約1.8倍の加算ペースである。
成約物件と在庫物件の築年数の差は、2008年1月「約1.2年」だったが、2020年2月では「約3.6年」に拡大した。12年1か月で、約2.4年加算された。
成約と新規登録、および成約と在庫の築年数は拡大傾向にあるようだ。
次回は、東京都 多摩地区のデータを抽出し、傾向の違いを確認してみる。
参考サイト
首都圏 中古マンション築年数(2020年2月度)
東京都 中古マンション築年数(2020年2月度)
都心3区 中古マンション築年数(2020年2月度)
城東地区 中古マンション築年数(2020年2月度)