前回まで、首都圏全体、1都3県、さらに東京都のエリア別、さいたま市、埼玉県中央地区、西部地区における中古マンションのステータス別(成約・新規登録・在庫)築年数の推移を確認した。今回は、埼玉県 東部地区の築年数をみてみよう。
上掲のグラフは、東日本不動産流通機構発表「中古マンションレポート」のなかの埼玉県 東部地区における「成約、新規登録、在庫」の築年数推移である。
2008年1月以降、各折れ線グラフは増減を繰り返しながらも右肩上がりを継続している。 12年1ヵ月を経て、それぞれの数値の違いをまとめてみる。
成約築年数は、12年1ヵ月で「約7.4年」加算
東部地区の成約物件の築年数は、2008年1月「15.77年」だったが、2020年2月では「23.13年」になった。12年1か月で、約7.4年加算された。埼玉県は約6.2年だったので、埼玉県に比べ加算ペースが急である。
新規登録築年数は、12年1か月で「約9.7年」加算
東部地区の新規登録物件の築年数は、2008年1月「17.52年」だったが、2020年2月では「27.18年」になった。12年1か月で、約9.7年加算された。埼玉県は約9.0年だったので、埼玉県に比べ加算ペースがやや急である。
在庫築年数は、12年1か月で「約9.8年」加算
東部地区の在庫物件の築年数は、2008年1月「17.62年」だったが、2020年2月では「27.40年」になった。12年1ヵ月で、約9.8年加算された。埼玉県は約8.5年だったので、埼玉県に比べ加算ペースが急である。
成約と新規登録の差は、12年1か月で「約2.3年」加算
成約物件と新規登録物件の築年数の差は、2008年1月「約1.8年」だったが、2020年2月では「約4.1年」に拡大した。12年1か月で、約2.3年加算された。
成約物件と在庫物件の築年数の差は、2008年1月「約1.9年」だったが、2020年2月では「約4.3年」に拡大した。12年1か月で、約2.4年加算された。
4回にわたり、埼玉県のエリア別に「築年数」の傾向を見てきたが、そのまとめとして、違いをグラフに示してみた。
埼玉県4地区では、「さいたま市」の成約築年数が他に比べ加算が小さく、これは東京都のなかの都心3区の特徴に似ている。県唯一の政令指定都市で、県庁所在地でもある。都市型住宅であるマンションとの相性を実証しているかのようだ。
明日は、千葉県 総武地区のデータを抽出し、傾向の違いを確認してみる。
参考サイト
首都圏 中古マンション築年数(2020年2月度)
東京都 中古マンション築年数(2020年2月度)
埼玉県 中古マンション築年数(2020年2月度)