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新築をあきらめ中古マンションを探している人に「知って欲しい2つの数字」

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「品薄」で「高い」から中古マンションに変更が増加

 まずは二つのグラフをご覧いただきたい。ひとつは「首都圏新築マンション供給戸数」。1994年からはじまった8万戸の大量供給を経て、リーマンショック(2008年)を境に半減以下の水準が常態となった。ホテル需要の増加、堅調な賃貸需要を見込んだ資産運用向け住宅など用地買収のライバルが増え、新築分譲マンションは「土地情報が減少したまま」(大手デベ)。人口と世帯が増加している中、品薄状態が今後も続きそうだ。

首都圏新築マンション供給戸数

 次に国土交通省による「住宅市場動向調査」で「新築マンションと中古マンションを並行して検討した結果、中古マンションを買った人にその理由」を聞いたところ、以下のような結果となった。8万戸売り出されていれば希望エリアに選択肢があったかもしれないが、現在の供給水準においては「住みたい地域に新築がなかった」ため、中古マンションを購入したという人が16%にも及ぶ。

並行検討者が中古マンションを選んだ理由

 もっとも理由の第1位「予算的に手ごろだったから」にも「新築が高くなってしまって手が届きにくい」現実がある。「少なく」かつ「高い」。これが今の新築マンションの印象だろう。

 本記事は、新築をあきらめ中古を選ぶ人に向けて「新築マンション検討時には知らなくて良かったことだが、中古を検討するなら是非理解しておいてほしい」ポイントを簡潔に伝えることを目的としている。

物件の探し方、見方が違う

 これはある程度イメージできることだと思うが、新築と中古では物件の探し方が違う。どちらもまずはポータルサイト等でチェックすることにはなるのだろうが、「新築はネット上で世の中の情報をほぼ網羅できる」のに対して「中古のいい物件は水面下(情報が未公開の段階)で決まってしまう場合が多い」ことだ。売主と買主の間に入る仲介会社の営業マンと(できれば数名)ネットワークを作り<これが容易ではないのだが>表に出る前に好条件の物件を紹介してもらえるようになるのが理想だ。

 コツは、自分の希望条件を明確に伝えておくこと。良い物件はすぐに決まる。早い決断が重要だ。そして、その際心得ておかなければならないことは「年代ごとのマンションの質の差」である。この点に関していえば、新築マンション検討時には全く不要な知識である。新築から中古にシフトするときに、予算と広さ、希望エリアだけを伝えればいいと思っている人は要注意だ。

記憶にとどめておいて欲しい2つの年

 分譲マンションに関わる様々な法的な変遷を事細かく知るには、相当な労力を要する。建築基準法や区分所有法をじはじめ、品確法、マンション管理適正化法など多様な法律が関わるだけでなく、管理に影響するマンション標準管理規約の変更など抽出するだけでも結構な作業だからだ。

 例えば、管理組合設立義務化(1983年)、長期修繕計画を管理組合の業務に追加(1997年)、新築の建築物に24時間換気システム設置を義務化(2003年)などそれより前に竣工したマンションなら、後にできたルールに適合できているかの確認を要する場合があるだろうし、後追いの仕様設備を適用することが不可能なケースもまたあるだろう。気になる人は確認項目が異常に増えることになる。

 最低、留めておいて欲しい年が2つある。ひとつは「1981年建築基準法改正」。現在の耐震基準が定められた年だ。それより前を旧耐震、後を新耐震と呼ぶことはご存知の方も多いはずだ。

 もうひとつは「2000年品確法(ひんかくほう)」正式には「住宅の品質確保の促進等に関する法律」。ここから新築住宅の売主は10年間の瑕疵担保責任を負うことになった。住宅性能表示制度もこの時点からはじまった制度だが、あまり知られていないのは「紛争処理機関の設置」ではないか。性能評価書(建設)付物件を買った人はトラブルが起きた際、1万円の手数料で紛争処理を依頼できる。欠陥住宅の撲滅を目的としたもので、この年の意味合いを理解している人は意外と多くないのではないかと思う。

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