前回まで、首都圏全体、1都3県、さらに東京都、埼玉県のエリア別、そして千葉県 総武地区、常磐地区における中古マンションのステータス別(成約・新規登録・在庫)築年数の推移を確認した。今回は、千葉県 千葉市の築年数をみてみよう。

上掲のグラフは、東日本不動産流通機構発表「中古マンションレポート」のなかの千葉県 千葉市における「成約、新規登録、在庫」の築年数推移である。
2008年1月以降、各折れ線グラフは増減を繰り返しながらも右肩上がりを継続している。12年1ヵ月を経て、それぞれの数値の違いをまとめてみる。
成約築年数は、12年1ヵ月で「約9.1年」加算
千葉市の成約物件の築年数は、2008年1月「18.26年」だったが、2020年2月では「27.39年」になった。12年1か月で、約9.1年加算された。千葉県は約6.2年だったので、千葉県に比べ加算ペースが急である。
新規登録築年数は、12年1か月で「約8.9年」加算
千葉市の新規登録物件の築年数は、2008年1月「19.14年」だったが、2020年2月では「27.99年」になった。12年1か月で、約8.9年加算された。千葉県は約8.7年だったので、千葉県に比べ加算ペースがやや急である。
在庫築年数は、12年1か月で「約10.6年」加算
千葉市の在庫物件の築年数は、2008年1月「17.65年」だったが、2020年2月では「28.20年」になった。12年1ヵ月で、約10.6年加算された。千葉県は約9.0年だったので、千葉県に比べ加算ペースが急である。
成約と新規登録の差は、12年1か月で「約0.3年」減算
成約物件と新規登録物件の築年数の差は、2008年1月「約0.9年」だったが、2020年2月では「約0.6年」に縮小した。12年1か月で、約0.3年減算された。
成約物件と在庫物件の築年数の差は、2008年1月「約0.6年」だったが、2020年2月では「約0.8年」に拡大した。12年1か月で、わずか約0.2年加算された。
3回にわたり、千葉県のエリア別に「築年数」の傾向を見てきたが、そのまとめとして、違いをグラフに示してみた。

千葉県3地区では、都心に近い「総武地区」の成約築年数が他に比べ加算が小さく、これは東京都のなかの都心3区、埼玉県の県庁所在市であるさいたま市の特徴に似ている。都市型住宅であるマンションとの相性を実証しているかのようだ。
次回は、横浜市のデータを抽出し、傾向の違いを確認してみる。
参考サイト
首都圏 中古マンション築年数(2020年2月度)
東京都 中古マンション築年数(2020年2月度)
千葉県 中古マンション築年数(2020年2月度)