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「プラウド」マンションに新しい空調設備を導入

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空調にまつわるストレス

 一般的な住宅のエアコンは、おもに3つのストレスを抱えている。ひとつは、空間ごとに温度差が生じること。空調機器が設置されていない玄関や廊下、浴室・トイレなどの水回りは真夏、真冬は居心地の悪い空間となる。高齢者のいる家庭ではヒートショックを起こす恐れもあるから注意が必要だ。

 ふたつには、空調機器から出る風が直接身体に当たるストレスである。個人差のあることではあるが、体力を奪う(疲れやすくなる)、体に良くないといわれている。「クーラーがダメ」という人がいるが、たいていはこれが原因だ。若いうちは気にならなくても、加齢とともにつらくなることもあり、極力避けたいものである。

イメージフォト

 みっつに、インテリアを損ねること。壁掛けエアコンは言うに及ばず、天井埋め込み式カセットエアコンでさえも、天井をその分下げることを考慮すればマイナスの意味で存在感が大きい。

 空調は環境そのもの。快適な空調設備はホテルをイメージすると良い。熱い、寒いを感じさせない適温を年中維持している。あえてエアコンを意識させないところが「快適な証し」であり、存在感のなさが価値なのだ。

 これらを解決する手段として建物全体の空調を一元管理する全館空調システムがある。大型のオフィスビルなどがそうだ。マンションでも、昭和の高度経済成長期に高級物件で採用されたケースがあったが、維持メンテナンス費用が肥大化し、多くの区分所有者がいる建物には合わないことが分かった。やはり、住戸別で完結するしくみが前提だとわかった。

野村不動産「プラウド」に床空調システムを導入

 この度、分譲マンション「プラウド」シリーズを展開する野村不動産は、新しい空調システムを導入する。二重床の空間を使い、上記ストレスを一気に解決する技術である。

床チャンバー空調概念図

「床快full(ゆかいふる)」と名付けたシステムは、天井裏に設けたエアコン本体(三菱電機社製)と全熱交換型換気から壁内を経由して、二重床空間を使い、専有空間全体の温度差を低減させるものだ。床に設けた吹き出し口からの風はやわらかく、床から伝わる輻射熱は体に優しい。本体は隠れているため、室内インテリアを損ねることもない。電源は24時間365日付けっぱなしだが、都度の始動時の負荷がかからないため、年間を通して約3割電気使用量が減らせるという。

 温度が快適なばかりでなく、内臓フィルターで埃や花粉などを除去。オプションにはなるが高性能フィルターを装着すればPM2.5もカットできる。

 夏の気温が上昇するなか、ペットを飼っている家庭などは「年中快適な室温が維持されている」「いつもきれいな空気の状態」を実現できる好ましい設備であるといえるだろう。

「亀戸」「千駄木」「高田馬場」で導入予定

 まずは「プラウドタワー亀戸クロス」「プラウド文京千駄木ヒルトップ」「プラウド高田馬場」の一部住戸で導入を予定。顧客の反応や検証を経て、継続の有無を検討するようだ。全館空調システムでは、三菱地所グループが「エアロテック」システムで注文住宅や分譲マンションで先行している。現在では三菱地所ホームがマンションリフォームプランの一環として「エアロテック」を取り扱う。

プラウド文教千駄木ヒルトップ 完成予想パース

 「プラウドタワー亀戸クロス」はJR総武線「亀戸」駅2分。地上25階建て全934戸の大規模プロジェクト。「プラウド文京千駄木ヒルトップ」は、千代田線「千駄木」駅徒歩4分。地上4階建て全50戸の低層マンションである。「プラウド高田馬場」はJR山手線「高田馬場」駅徒歩4分。地上9階建て全135戸、アール状の外観デザインが特徴である。

プラウド高田馬場 完成予想パース


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