構造部に木材を使用
この物件、注目点が多い。まず、総戸数が36戸であるにもかかわらず、竹中工務店の設計・施工であること。理由は、おそらく一部木造という初の試みだからでは。どちらが発端かは不明だが、「柱・壁などの構造部に木質系構造部材を使用した日本初の木造ハイブリッド高層分譲マンション」だそうである。
木質構造部材は3種類。リリース資料の2ページ目に、どの部分にどの木材を使用しているかがイメージできる。
60年の定期借地権
物件概要には、以下のような記載がある。
■土地権利/借地権種類 定期地上権
■借地権の種類と期間 2083年3月までの62年(借地権の期間は2083年3月までの62年となりますが、14カ月の解体想定期間を見込むため想定居住可能期間は2082年1月までの60年10カ月となります)
メンテナンスコストを抑えた外壁仕上げ
公式サイトを閲覧しただけで、想像の域を出ないが、外壁仕上げはタイル貼りではなさそうだ。「ザ・パークハウス 大井町ゼームス坂」では、坂に面する目立つ壁にタイルがないのが印象に残ったが、今後はこういう物件が増えそうだ。
定借だから木材構造にチャレンジできたのか。定借だからメンテナンスコストを抑えた外壁仕上げにしたのか。60年後に必ず壊す建物だから、というのは十分理由になると思う。
都心の希少な好立地
一番は、立地だ。千代田区は、番町エリアとたまに神田・秋葉原のビジネス街で分譲が出るくらいで、「靖国通りの北側、神田川に向かう高台南傾斜地」にマンションが建つのは珍しい。アカデミアのイメージがあり、緑も点在する独特の街並みだ。
すぐ北側は文京区で、東京医科歯科大学附属病院、湯島、本郷と続く。購入者の半分以上は学者と医者が占めるのではないだろうか。