神奈川県、埼玉県、千葉県に続き東京都23区の人口変動について、確認してみたい。というのも新型コロナウイルスによる不動産市場への影響が注目されるなか、大都市圏の住宅需要を大きく支えているのが人口流入であるからだ。
5月1日時点、人口減少に陥った区
昨日、東京都は5月1日時点の人口統計を発表。それによれば、新宿区の人口が前月(4月1日時点)に続いて減少となった。下のグラフは、東京23区の4月から5月の人口増減をあらわしたものである。
人口が減少となったのは、
・新宿区: -29人
人口の増加が顕著だったのは、
・江東区:+1,915人
・世田谷区:+1,808人
・品川区:+1,365人
・練馬区:+1,246人
23区トータルでは、前月(4月1日時点)から14,543人の増加であった。
しかしながら、4月1日時点の増減数と比較すると、荒川区、新宿区、台東区、豊島区、江戸川区が増加となったものの23区全体では、大きく減少となった。特に、大田区、世田谷区の減少が顕著だった。

例年の4月→5月を比較
下のグラフは、2018年、2019年、2020年における「東京23区別4月から5月の人口増減」をまとめたものである。
2020年に前年または前々年と比較して減少が大きかったのは、
・新宿区
・豊島区
・江戸川区
・大田区
等が顕著と思われ、
2020年に前年または前々年と比較して増加となったのは、
・江東区
・目黒区
だけであった。
ちなみに、23区全体の人口増減数は、
・2020年:+14,543人
・2019年:+26,526人
・2018年:+26,356人
と、前年、前々年の約半数となっている。

下のグラフは、2018年、2019年、2020年における「東京23区 人口増減数の月別推移」をまとめたものである。
3つのトレンドは、ほぼ同じような動きをしているが、2020年5月1日時点の数値は急激に減少したのが見て取れる。
コロナウィルス感染拡大の影響によるものなのか、引き続き人口動態については動向を注目していきたい。
