前回まで、首都圏全体、1都3県、さらに東京都、埼玉県、千葉県のエリア別、続いて神奈川県 横浜市における中古マンションのステータス別(成約・新規登録・在庫)築年数の推移を確認した。今回は、川崎市の築年数をみてみよう。
上掲のグラフは、東日本不動産流通機構発表「中古マンションレポート」のなかの神奈川県 川崎市における「成約、新規登録、在庫」の築年数推移である。
2008年1月以降、各折れ線グラフは増減を繰り返しながらも右肩上がりを継続し、成約と新規登録・在庫はその差が拡大しつつあるようだ。 12年1ヵ月を経て、それぞれの数値の違いをまとめてみる。
成約築年数は、12年1ヵ月で「約1.3年」加算
川崎市の成約物件の築年数は、2008年1月「16.93年」だったが、2020年2月では「18.25年」になった。12年1か月で、約1.3年加算された。神奈川県は約6.0年だったので、神奈川県に比べ加算ペースがかなり穏やかである。
前の記事「横浜市」と比べても成約築年数の浅いことは特徴的であり、東京都で例えるなら、「城東地区」のマーケットに似ている。
新規登録築年数は、12年1か月で「約6.9年」加算
川崎市の新規登録物件の築年数は、2008年1月「16.58年」だったが、2020年2月では「23.47年」になった。12年1か月で、約6.9年加算された。神奈川県は約10.6年だったので、神奈川県に比べ加算ペースがかなり穏やかである。
在庫築年数は、12年1か月で「約6.6年」加算
川崎市の在庫物件の築年数は、2008年1月「16.14年」だったが、2020年2月では「22.69年」になった。12年1ヵ月で、約6.6年加算された。神奈川県は約9.2年だったので、神奈川県に比べ加算ペースがかなり穏やかである。
成約と新規登録の差は、12年1か月で「約4.9年」加算
成約物件と新規登録物件の築年数の差は、2008年1月「約0.4年」だったが、2020年2月では「約5.2年」に拡大した。12年1か月で、約4.9年も加算された。
成約物件と在庫物件の築年数の差は、2008年1月「約0.8年」だったが、2020年2月では「約4.4年」に拡大した。12年1か月で、約3.7年加算された。
成約と新規登録、および成約と在庫の築年数は拡大傾向にあるようだ。
次回は、相模原市のデータを抽出し、傾向の違いを確認してみる。