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神奈川県 湘南地区 中古マンション市場動向(2020年4月度)

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2020年4月度、神奈川県「湘南地区」の中古マンション市場動向をレポートする。東日本不動産流通機構発表の「成約件数」「成約単価」「在庫件数」の推移より、マーケットの動向を分析してみたい。

緊急事態宣言発令後、マーケットはどのように変化したのだろうか。

成約件数は、前年同月比-44.4%ダウン

下のグラフは、中古マンション成約件数の推移をあらわしたものである。見やすさを考慮し、神奈川県は折れ線グラフで示している。直近、4月度の数値が急減しているのがわかる。

昨年同月比で、
・神奈川県:-52.1%ダウン
・湘南地区:-44.4%ダウン
と、大幅な減少となったが、神奈川県全体においてはその数値がもっとも低かった。ちなみに首都圏は-52.6%ダウンである。

東日本大震災では、2011年3月以降の5か月程度前年同月比-11~29%を記録したが、前月(3月の-12.6%)に続いてそれらを大きく上回るダウンである。

実数では、湘南地区が55件。これは2008年1月以降、2012年8月「54件」に次いで低い値である。神奈川県全体では同期間において最低値を記録した。

成約単価は、前年同月比-4.3%ダウン

下のグラフは、中古マンション成約単価の推移をあらわしたものである。

4月度のデータは、
・神奈川県:41.86万円/m2
・湘南地区:33.3万円/m2 となり、

これは昨年同月比では、
・神奈川県:-2.4%ダウン
・湘南地区:-4.3%ダウン

湘南地区においても、成約件数ほどに単価の影響(下落)は確認できない。コロナウイルスによる影響は件数に大きく、相場への影響は今後継続的な注視を要する。ちなみに、東日本大震災では、2011年3月以降で5か月連続成約件数が前年同月比-11〜-29%を記録したときでも、概ね-12%以内の下落に留まった。また、リーマンショック(2008年9月)後5か月程度、概ね-8%から-19%であった。

在庫件数は、前年同月比 -5.7%ダウン

下のグラフは、中古マンション在庫件数の推移をあらわしたものである。見やすさを考慮し、神奈川県は折れ線グラフで示している。2つのトレンドは、ほぼ同じような動きをしている様子が見て取れる。しかし、この半年間は湘南地区の減少が著しい。

4月度のデータは、
・神奈川県:11,468件
・湘南地区:1,413件 となり、

これは昨年同月比では、
・神奈川県:2.5%アップ
・湘南地区:-5.7%ダウン

急減(前年同月比-44.4%)した成約件数に対し、新規登録件数は-25.3%であった。

湘南地区は3か月連続で減少。コロナウイルスによる影響はまだ出ていないようだ。過去リーマンショック前後では最高112%増の在庫の積み上げがみられ、東日本大震災では約31%の増加が記録されている。引き続き注視する必要があるだろう。

下のグラフは、上記の湘南地区中古マンション成約単価と在庫件数の推移をあわせたもの。在庫件数の増加が相場に与える影響を継続的にチェックしていく。

明日は、埼玉県 さいたま市をレポートする。

参考サイト
神奈川県 湘南地区 中古マンション築年数(2020年2月度)
神奈川県 湘南地区 中古マンション市場動向(2020年3月度)


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