東京都城南地区中古マンション市場動向（2020年10月度）

更新日：24/11/2020

2020年10月度、東京都「城南地区」の中古マンション市場動向をレポートする。東日本不動産流通機構発表の「成約件数」「成約単価」「在庫件数」の推移より、マーケットの動向を分析してみたい。

マーケットはどのように変化しているのだろうか。

成約件数は、前年同月比 +22.4%

下のグラフは、中古マンション成約件数の推移をあらわしたものである。見やすさを考慮し、東京都は折れ線グラフで示している。

10月度のデータは、
・東京都：1,897件（9月:1,713件、8月:1,576件、7月:1,682件、6月:1,615件、5月: 882件、4月:812件）
・城南地区：339件（9月:322件、8月:318件、7月:312件、6月:306件、5月: 189件、4月:149件）　となり、

これは昨年同月比では、
・東京都：+33.5%（9月:-10.0%、8月:+14.5%、7月:-3.7%、6月:-10.7%、:5月: -37.6%、4月: -55.3％）
・城南地区：+22.4%（9月:-5.0%、8月:+30.9%、7月:-8.2%、6月:-13.3%、5月: -24.4%、4月: -55.7％）

前月（9月）は昨年同月を下回っていたが、10月においては二ケタ増となった。東京都全体も、前月（9月）の二ケタ減からの大幅な上昇となった。ちなみに首都圏は +31.2％（9月は、-7.3％）である。

成約単価は、前年同月比 +3.8%

下のグラフは、中古マンション成約単価の推移をあらわしたものである。

10月のデータは、
・東京都：75.05万円/m2
・城南地区：83.66 万円/m2　となり、

これは昨年同月比では、
・東京都：+4.7%
・城南地区：+3.8%

城南地区において、2008年1月以降、成約単価の最高値を記録した。

在庫件数は、前年同月比 -22.1%

下のグラフは、中古マンション在庫件数の推移をあらわしたものである。見やすさを考慮し、東京都は折れ線グラフで示している。2つのトレンドは、ほぼ同じような動きをしているが、ここ2年で少し差が出てきたようにも見て取れる。

10月のデータは、
・東京都：22,198件
・城南地区：3,844件（9か月連続で減少）　となり、

これは昨年同月比では、
・東京都：-18.4%
・城南地区：-22.1%（17か月連続マイナス）

城南地区において、昨年同月比が前月（9月：-22.2％）に続き、2か月連続で20％超の減少となった。10月の在庫件数は、2015年8月以降最も低い数値である。コロナウイルスによる影響は、当初懸念されていた在庫数の増加でなく、減少であるようだ。