5日間にわたり、「中古レポート」(「東日本不動産流通機構」調べ)の「築年数」に焦点を当て、12年と1ヵ月の変化を取り上げてきた。ここでは、そのまとめとして、一都三県の違いをグラフに示し、解説したい。
上掲のグラフは、「2008年1月から2020年2月の数値の差」をあらわしたもの。成約物件および新規登録の築年数は、東京都が最も低い。一方、新規登録では神奈川県の築年数が突出(10.8年)している。
在庫は、成約や新規登録ほどは、一都三県の違いがないように見受けられる。
「成約と新規登録の築年数の差がどれくらい変化したか」でも神奈川県が最も高く、千葉県は最も低い。
次に、「成約と在庫の築年数の差の変化」でも神奈川県が最も高い。一方、埼玉県はその差が1年に満たず、成約と在庫では築年数の差が12年前と変わらず、差が生じにくい市場であるといえそうだ。
下のグラフは、一都三県の世帯数の増加率をあらわしたもの。東京都と埼玉県の増加率が高く、神奈川が他に比べて伸びが低い。相関は不明だが、「世帯増加と築古物件の在庫比率」は今後注視する必要がありそうだ。
※ 掲載グラフ「2008年1月-2020年2月(12年1ヵ月)加算状況」は、2020年4月2日一部データを修正したため差し替えました。
参考
首都圏 中古マンション築年数(2020年2月度)
東京都 中古マンション築年数(2020年2月度)
埼玉県 中古マンション築年数(2020年2月度)
千葉県 中古マンション築年数(2020年2月度)
神奈川県 中古マンション築年数(2020年2月度)