業界関係者に、今後値上がりしそうな都心エリアはどこか?と尋ねると、かなりの確率で「品川周辺」と返ってくるだろう。JR山手線新駅「高輪ゲートウェイ」開業(2020年予定)ならびにリニア中央新幹線開業(2027年予定)、さらにはそれらを見越した再開発が目白押しだからだ。大手マンションデベロッパーの三菱地所レジデンスは、将来有望とされる同地区の分譲を強化する。第1弾は「ザ・パークハウス 高輪フォート」全43戸。その特長をまとめてみる。
トレンドは「資産価値」

2019年1月18日(金)、三菱地所レジデンスは複数物件の販売拠点となる「高輪ゲートウェイ マンションギャラリー」をマスコミに公開した。冒頭、同社代表取締役 取締役社長 脇英美氏は「供給目標3500~4500戸。うち8割を首都圏」とした上で「再開発や建替えを(売上ベースで)2~3割やりたい」と方針を発表。
「津田沼や本厚木といった駅前再開発、都心では渋谷南平台が好調」(同)。トレンドとしては「顧客は、交通利便重視。資産価値の高い物件を求める傾向が強まっている」(同)「津田沼 ザタワー」759戸は11月時点で9割超が契約済。南平台は第1期分譲分(全体の半分程度)の8割が契約済という。本厚木はこちらの記事を参照。
3か年で580戸
そこで、今後重点エリアとして「交通利便がさらに高まり、再開発に伴う不動産資産の向上も期待できる『三田・高輪』での分譲事業を強化する」(第二販売部長 岡橋志郎氏)。すでに、3か年580戸分の用地を仕入れ済という。
それに伴い、販売拠点も常設化。都営浅草線「泉岳寺」駅から徒歩3分の場所に「高輪ゲートウェイ マンションギャラリー」を新設。広さは1,500m2、100m2のモデルルームが3つ同時公開できる。供給第1弾は「ザ・パークハウス 高輪フォート」。2019年1月19日(土)よりグランドオープン予定。

模型コーナー
「ザ・パークハウス 高輪フォート」3つの特徴
港区高輪3丁目、地上5階地下1階建て、事業協力者住戸3戸を含む総戸数43戸「ザ・パークハウス 高輪フォート」の1点目の特徴は、他でもない<交通利便>である。JR山手線「品川」駅より徒歩9分。都営浅草線「泉岳寺」駅より11分。新駅「高輪ゲートウェイ」からは「品川」より近い可能性が高いそうだ。
2点目は<現地は、東禅寺隣接の落ち着いた環境>であること。そもそも高輪地区は「泉岳寺」をはじめ、神社仏閣が集積する街並みである。都心でありながら(街道沿いを除き)ビルの林立するイメージが少なく、緑を身近に感じられ、歴史の趣がそのまま景観の一部になっている。現地は、1609年創建、幕末にはイギリス大使公館にもなった「東禅寺」に隣接。文化財に寄り添う低層マンションである。古地図にもある門前路は、入り組んだ坂道が多い同エリアにあって、幅員も広く、両側に歩道も設けられている。自宅までのアプローチは、品川駅10分以内とは思えない風景だ。

(正面が「東禅寺」)
3点目に価格設定を挙げたい。坪単価は、事前予想を下回る@640万円。専有面積68.82m2~141.06m2。予定価格は1億2,000万円台~2億8,000万円台。リニア中央新幹線が開業すれば、自宅から1時間以内で名古屋に到達する計算だ。その時点でも築10年以内。市場相場がどれくらいになっているか想像もつかないが。
