2020年10月度、神奈川県「川崎市」の中古マンション市場動向をレポートする。東日本不動産流通機構発表の「成約件数」「成約単価」「在庫件数」の推移より、マーケットの動向を分析してみたい。
マーケットはどのように変化しているのだろうか。
成約件数は、前年同月比 +53.8%
下のグラフは、中古マンション成約件数の推移をあらわしたものである。見やすさを考慮し、神奈川県は折れ線グラフで示している。
10月度のデータは、
・神奈川県：906件（9月:817件、8月:772件、7月: 727件、6月: 748件、5月: 407件、4月:390件）
・川崎市：223件（9月:180件、8月:178件、7月: 171件、6月: 152件、5月: 118件、4月:93件） となり、
これは昨年同月比で、
・神奈川県：+40.0%（9月:-4.8%、8月:+25.7%、7月:-7.2%、6月:-15.2%、5月:-40.2%、4月: -52.1％）
・川崎市：+53.8%（9月:-7.2%、8月:+17.9%、7月:-5.0%、6月:-22.1%、5月:-24.4%、4月: -48.6％）
前月（9月）は、昨年同月を下回っていたが、10月においては二ケタ増となり、首都圏全体で都心3区（+60.4％）に次いで上昇率が大きかった。ちなみに首都圏は +31.2％（9月は、-7.3％）である。
成約単価は、前年同月比 +1.7%
下のグラフは、中古マンション成約単価の推移をあらわしたものである。
10月度のデータは、
・神奈川県：44.48万円/m2
・川崎市：54.22万円/m2 となり、
これは昨年同月比では、
・神奈川県：+3.8%
・川崎市：+1.7%
川崎市においては、前年比を上回るのは2か月連続。
在庫件数は、前年同月比 -16.4%
下のグラフは、中古マンション在庫件数の推移をあらわしたものである。見やすさを考慮し、神奈川県は折れ線グラフで示している。2つのトレンドは、ほぼ同じような動きをしているが、川崎市は4年ほど前から著しい増加の傾向にあたっがこの1年半で減少傾向になっている。
10月度のデータは、
・神奈川県：9,905件
・川崎市：1,805件（9か月連続で減少） となり、
これは昨年同月比では、
・神奈川県：-15.2%
・川崎市：-16.4%（20か月連続マイナス）
川崎市において、昨年同月比が3か月連続（9月：-10.6％、8月：-11.0％）で10％超の減少となった。10月の在庫件数は、2016年8月以降最も低い数値である。コロナウイルスによる影響は、当初懸念されていた在庫数の増加でなく、減少であるようだ。
下のグラフは、上記の川崎市中古マンション成約単価と在庫件数の推移をあらわしたものである。引き続き、在庫件数と成約単価をチェックしていきたい。
次回は、神奈川県 横浜市をレポートする。
参考サイト
神奈川県 川崎市 中古マンション築年数（2020年2月度）
神奈川県 川崎市 中古マンション市場動向（2020年3月度）
神奈川県 川崎市 中古マンション市場動向（2020年4月度）
神奈川県 川崎市 中古マンション市場動向（2020年5月度）
神奈川県 川崎市 中古マンション市場動向（2020年6月度）
神奈川県 川崎市 中古マンション市場動向（2020年7月度）
神奈川県 川崎市 中古マンション市場動向（2020年8月度）
神奈川県 川崎市 中古マンション市場動向（2020年9月度）