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「棟」選びと「住戸」選び、それぞれの資産価値

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 新築マンションを検討する場合、まず「棟」情報を検索して「どのマンション(建物)が良さそうか?」を選んだあとで「住戸(間取りタイプ)を決める」。そんな順番で決断していく人が多いのではないでしょうか?最近は資産価値を重視する人が多く、「資産性の高いマンション」に関心が向かうようです。しかし、住戸にも資産価値を左右する情報は意外にもたくさん含まれています。不動産開発のプロである、マンションデベロッパーのノウハウ・技術を元にして、まとめてみました。

口コミサイトは「棟」だらけ

 ネット上で、「マンション名で検索」をかけると大抵一番はじめに対象物件の公式サイトがあらわれ、その次に「評価・口コミ」サイトが出てきます。開いてみると、そのマンションを検討している人たちを中心にいろんな方が書き込みをしています。ある人が意見を言えば、それに対して賛成または反対の意見が返されたりしている。

 個々の意見の質は色々あるかと思いますが、眺めていて思うのはそのほとんどが「棟」に関する情報であること。あまり長い期間閲覧しているわけではないので「そうでもないよ」という声もあるかも知れませんが、資産価値に影響する要素を語っているコメントほど「立地(ハザード・沿革含む)」「駅距離」「交通アクセス」「将来性」「共用部(デザイン等)」「ライバル物件に対する優位性」等、棟に関する情報がほとんどという印象です。

 「資産価値は立地」「資産価値は外観デザインとエントランス」この2点は鉄板ですね。エリアナンバーワンというフレーズもまさにこの2つを統合した表現です。とはいえ、現在の高止まり相場ではもう少し「住戸」選びのアプローチが吟味されても良いのではないかと感じます。

参考サイト:マンションの資産価値を考える上で大切な3つのこと

「住戸=居住性」は間違い

 物件選びの二軸が「資産性」と「居住性」だとすると、「住戸は居住性」と捉えられがちです。それ自体間違いではありませんが、それだけでもありません。住戸イコール居住性、ではない。住戸にも資産価値を左右する情報が含まれています。

 資産価値は「換金性」と「収益性」から成り立ちますが、ここではマイホームとして購入することを検討する人が多いだろうという前提で「換金性」(最近では「リセールバリュー」という言葉が普及しているようです)について、その見方をまとめてみたいと思います。 

「住戸」の資産価値を考察する正しい手順

 マンション開発は、用地買収決断の際に「その立地のメインとなる顧客像」をイメージします。それを具体化して「想定ターゲット(顧客像)」の「マイホームに求める広さA」と「彼らの予算ボリュームB」を算出します。

 原価(用地・建築費)から割り出した希望売価を「単価C」とすると、A(広さ)×C(単価)<B(予算)が成立するかどうかが見極めのポイントになります。マーケットが求めない広さ、受け入れられない値段では事業は成功しないからです。アベノミクス以来の上昇相場は「金利低下によるBの増額」が源泉だと理解できれば、自然に売りどきもわかるはずです。

 業界では、坪単価に広さをかけた総額を「グロス」と呼びます。坪単価も重要な指標ですが、グロスの見立てを誤ると長期在庫・値下げ等のリスクにつながります。マーケティングそのものですが、その意味では「オーソドックスな間取り」であることの重要性も頭の片隅に置いておきましょう。社会学者上野千鶴子さんの「コーポラティブハウスはデッドエンド」と語る下記リンク記事は、じつは今の日本の住宅政策にも合致した価値観です。

参考サイト:家について話そう「社会学者:上野千鶴子」

 以上述べてきた視点は、「資産価値は希少性」とするセオリーとは一見逆のように見えます。たしかに、「オーソドックスな間取り」「その棟のボリュームゾーンである住戸」は、相場が下落局面に入ったとき「供給過多のリスクを伴い」「下がりやすい条件」でもあるから。たしかに、大規模マンションは同タイプの住戸は「上階より高い値段では売れない」状況が起こりやすいといえるかもしれません。

 様々な状況・条件を鑑みた上で、ねらい目を探す参考になる情報として「ヒット商品」を紹介しています。小石川や和光市は顧客属性に、それ以外は総戸数とグロスに着目してください。いずれにしろ、ここでは「立地特性を把握→最適な商品企画→マーケットに受け入れられ→現市況にあって早期完売」した物件ラインナップとその売れ方を紹介した記事です。どうぞご参考に。

参考サイト:「人気マンション」タグ

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