2020年8月度、千葉県 「総武地区」の中古マンション市場動向をレポートする。東日本不動産流通機構発表の「成約件数」「成約単価」「在庫件数」の推移より、マーケットの動向を分析してみたい。
コロナ禍のマーケットはどのように変化しているのだろうか。
成約件数は、前年同月比 +2.6 %
下のグラフは、中古マンション成約件数の推移をあらわしたものである。見やすさを考慮し、千葉県は折れ線グラフで示している。
8月度のデータは、
・千葉県:352件(7月: 366件、6月: 385件、5月: 201件、4月:204件)
・総武地区:117件(7月: 130件、6月: 136件、5月: 66件、4月:73件) となり、
これは昨年同月比で、
・千葉県:+14.3%(7月:+3.4%、6月:-7.9%、5月:-39.5%、4月: -52.7%)
・総武地区:+2.6 %(7月:+2.4%、6月:-12.8%、5月: -43.6%、4月: -52.9%)
前月(7月)に続き昨年の実績を上回った。千葉県において、全てのエリアで昨年実績を上回った。ちなみに首都圏は 18.2%アップ(7月は、-2.4%)である。
成約単価は、前年同月比 +1.6%
下のグラフは、中古マンション成約単価の推移をあらわしたものである。
8月度のデータは、
・千葉県:28.84万円/m2
・総武地区:35.17万円/m2 となり、
これは昨年同月比では、
・千葉県:+3.7%
・総武地区:+1.6%
総武地区は、4か月連続で昨年同月を上回った。
在庫件数は、前年同月比 -15.4%
下のグラフは、中古マンション在庫件数の推移をあらわしたものである。見やすさを考慮し、千葉県は折れ線グラフで示している。2つのトレンドは、ほぼ同じような動きをしている。
8月度のデータは、
・千葉県: 3,555件
・総武地区: 1,241件(7か月連続で減少) となり、
これは昨年同月比では、
・千葉県:-12.7%
・総武地区:-15.4%(3か月連続マイナス)
8月の在庫件数は、2017年9月以降最も低い数値である。コロナウイルスによる影響は確認できない。ちなみに、リーマンショック前後では最高131%増の在庫の積み上げがみられ、東日本大震災では約44%の増加が記録されている。引き続き注視したい。
下のグラフは、上記の総武地区中古マンション成約単価と在庫件数の推移をあらわしたものである。引き続き、在庫件数と成約単価をチェックしていきたい。
次回は、千葉県 千葉市をレポートする。
参考サイト
千葉県 総武地区 中古マンション築年数(2020年2月度)
千葉県 総武地区 中古マンション市場動向(2020年3月度)
千葉県 総武地区 中古マンション市場動向(2020年4月度)
千葉県 総武地区 中古マンション市場動向(2020年5月度)
千葉県 総武地区 中古マンション市場動向(2020年6月度)
千葉県 総武地区 中古マンション市場動向(2020年7月度)