焦る必要のない検討顧客
期毎の戸数を少なくし、逆を言えば見込み客のいる住戸だけを販売して契約率を維持する。そんな傾向が続いているわけだが、2020年8月までは一層ペースがダウンするとみている。検討顧客からすれば、完成してまで販売が継続しているなら「焦って買う必要はない」。その思いは、2020年世界大会が近づくほど「強まる」のではないか。したがって、2020年新築マンションの初月契約率は低迷するのではないかとみている。
一部の条件の良い住戸は「他の人に買われたら終わり」。どうしても欲しい人、欲しい部屋だけが売れる。そんな市況になるだろう。完成在庫もさらに増えていくかもしれない。とはいえ、価格は落ちない。その要素が見当たらないからだ。我慢比べというには、大手の業績はあまりに絶好調だ。好立地、好条件のプロジェクトに限っていえば「売り物がなくなってしまう」ことの方が怖い、と経営者は判断するのではないだろうか。